NATA Clinical Symposia and AT Expo at St. Louis

こんばんは、アスレティックトレーナーの青柳陽祐です。

2015年もあっと言う間に半分が過ぎようとしていますが、皆様の調子はいかがでしょうか?

僕はちょうど、6月23日(火)からセントルイスで開催されていた、NATA 66th Clinical Symposia & AT Expo(以下:コンベンション)に参加してきました。
今回はコンベンションでの出来事やセミナー内容、そこから僕が感じたことをシェアさせていただきます。

偶然から生まれるつながり

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まず1日目にRegistration(参加者受付)と会場の見学、2日目以降予定づくりを行いました。
朝7時に受付を済ませ、写真のような参加証とイベントガイドをもらいました。

会場内を散歩してガイドを読みながら、どのセミナーや催し物に参加しようか計画をしていました。
面白そうな内容が目白押しで、どれに行こうか悩める贅沢な時間を過ごしました…
ちなみに参加証にはとても大切な役割があります。

コンベンション期間終了後に、CEU(教育継続単位)を申請するための証明になる
会場内で首からぶら下げておくと、参加者同士のコミュニケーションがスムーズになる

ということですが、特に2つ目は重要です!

僕がコンベンションに参加した目的は勉強だけではなく、来年度以降の大学院修士・博士課程への進学を見据えての情報収集と人脈作りにもあります。
候補に挙げている大学院について、卒業生やプログラムディレクターから直接話を聞いておけば、出願の準備を進めるのにとても役立ちます。

また、ふとしたきっかけで、全く知らない方と仲良くなって話を進めると『日本のトレーナー事情について教えてよ?』とか、『自分はどこどこの卒業生で、こういう人を知っているんだけど。』など、思わぬひろがりが生まれることもありました。
さらに、会場やその周辺を歩いていると、大学の恩師や同窓生・知人にばったり出くわすという、嬉しいサプライズも!

現場に足を運び行動することで生まれる偶然やサプライズがあり、それらが自分の人生を変えるきっかけになるかもしれない…

そんなワクワク感を大切にしながら毎日を過ごそうと思った時間でした。

学びの始まり

2〜4日目は、毎日朝7時〜夕方18時まで開催されている講習やイベントに積極的に参加しました。
エキスポ(展示会)の方は、写真を撮り忘れていたので紹介はしませんが、ここから僕の中で特に印象に残った講習を一つご紹介します。

Apparent Hamstring Tightness: Removing Stretching From Your Daily Practice(ハムストリングタイトネス:日頃のトリートメントからストレッチを取り除く)

この講習のポイントは、『トリートメントにストレッチを積極的に取り入れてもタイトネスが改善しない場合には、それ以外の方法もどんどん導入するべきだ。』ということです。
講習で取り上げられていた、ストレッチ以外のケア方法を紹介すると…

RNT(Reactive Neuromuscular Training)

文献によると[1]…

Individualized RNT techniques are thought to correct motor pattern dysfunctions by applying a light external load to exaggerate the dysfunctional movement and cause the patient to reactively correct the subconscious dysfunctional movement pattern.

『RNTはある潜在的な運動パターン不良を改善するため、あえてそれを引き起こすような軽い外力を運動中に加えることで、患者自身が不良を反応的に修正するよう導く手法である。』

と言われても?だと思いますので、動画を撮影してあります…

僕が前屈で床にタッチ(体幹部の屈曲)するときに、腹部、胸骨とASISを押してもらっています。
RNTの前後で比べると、明らかに動きやすくなったと感じました。

TMR(Total Motion Release)

何らかの動きを改善したいと思うと悪い方にアプローチをしようとしますが、TMRでは良い方だけの動きを行うことがポイントになります(Treat the good side NOT bad side)。

動画の場合だと、最終的に右回旋が良いと感じたので(〜1:03)、右回旋に対してアプローチを行っています。
ポジション20秒キープを3セット行いましたが、ポイントはとにかく右回旋がしやすいように自分の感覚で身体をリードすることです。
体幹を伸展させる、肩甲骨を天井あたりへ向ける、視線を上に向ける、踵で地面を押す(2:13〜3:50)など色々と工夫ができました。
これも動きが悪いと思った左回旋の動きが改善し、体幹部〜足部の動きのコネクションをより実感できるようになったと感じました。

Mulligan Concept Mobilization with Movements

動画を見ただけでは、普通のハムストリングのストレッチと同じだろう?と思うかもしれませんが、実際にストレッチはしていません。
理由は股関節を動かしながら脚を牽引してるので、臀部や骨盤は床から少し浮いたようなポジションになっているからです。
脚を動かす人も、患者とコミュニケーションを取りながら、痛みやテンションを感じない動かし方を探していました。

今回のコンベンションではたくさんの情報を得ました。
しかし、本当に大切なのはその内容ではなく、そこから得たものをどのようにして次につなげるかということです。
今日の記事内容も皆さんからすれば決して完璧なものではないかもしれませんが、僕としては次の行動を起こす大きなキッカケになり、自分の将来進むべき道がより明確になった時間であったと思います。

今回の参考文献

1.Loutsch, Rick A., et al. “REACTIVE NEUROMUSCULAR TRAINING RESULTS IN IMMEDIATE AND LONG TERM IMPROVEMENTS IN MEASURES OF HAMSTRING FLEXIBILITY: A CASE REPORT.” International journal of sports physical therapy 10.3 (2015): 371.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4458925/pdf/ijspt-06-371.pdf

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