おはようございます、アスレティックトレーナーの青柳陽祐です。
今回は、骨盤底筋群(Pelvic Floor/Diaphragm)の機能について説明されている動画をご紹介しながら、その機能低下が引き起こす問題について文献を読んで短くまとめてみました。
骨盤底筋群というと体幹・コアと呼ばれる場所でも、まだまだわからないことが多く、説明が難しい部分であると思います。
僕はお世話になっているクライアント様に運動指導をするとき、常に考えていることがあります。それは…
誰でも身体の構造や仕組みを知っておけば、自分の体はもっと楽になる!
どのようにしてそれらをわかりやすく伝えるか?
さらに、僕がわかりやすく伝えるために気をつけていることは…(まだまだ中途半端で申し訳ないです…)
基礎基本(解剖・生理学)をしっかりと学び、情報をアップデートし続ける
基礎基本はそのまま伝えるとお堅いので、分かりやすい例えを考える
ということです。
今回の記事もそれを実践するための手段としているわけです!
前置きが長くなりましたが、ここからが本編となります。
今回の参考資料:
Nygaard, Ingrid, et al. “Prevalence of symptomatic pelvic floor disorders in US women.” Jama 300.11 (2008): 1311-1316.
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=182572
Imaging your pelvic bones moving dynamically with the Franklin Method
https://www.youtube.com/watch?v=dWlCQGjpID4
骨盤底筋群の機能について

女性の骨盤底筋群:https://classconnection.s3.amazonaws.com/914/flashcards/1119914/jpg/picture131340647762525.jpg より
上のイメージを見ていただくと、骨盤底筋群は肋骨下部の横隔膜によく似ていることに気付くでしょう。
そのため骨盤底筋群は、Pelvic Floor(骨盤の底・床)、もしくはPelvic Diaphragm(骨盤の隔膜・横隔膜)、両方で表現されます。
骨盤底筋群もドーム型であり、男性は2つ(尿管と肛門)、女性は3つ(尿管、膣、肛門)の開口部があることが確認できます。
このことから推測できるのは、骨盤底筋群は大・小の排泄と生殖機能に影響し、腹腔にある臓器が下垂しないように底から支持する役割があるということです。
女性を対象にした大規模な調査によると…
骨盤底筋群の機能低下により引き起こされる症状は、尿・便の失禁(Urinary/Fecal Incontinence)や骨盤臓器脱(Pelvic Organ Prolapse)の3つが多い
1つ以上の症状が現れる割合は、20~39歳の約9.7%に比べ、80代以上では49.7%となり、年齢が上がるに比例して割合が増加した
肥満であったり、出産回数が多くなると症状が現れる率が高くなる傾向であった
上記のような結果が報告されています。
次はムービーをご紹介しますが、骨盤底筋群の動きをがとてもイメージしやすいものになっています。
何を言ってるかわかるように、時系列で要約もしています…
骨盤底筋群をイメージする
~0:50
立って、膝の曲げ伸ばしをしてみましょう。
今回注目するのは、ずばり骨盤です。
0:51~2:59
このイメージがとても大切!
おもちゃのボールが拡がるように、膝を曲げた時には骨盤も拡がる。
ボールが縮まるように、膝を伸ばした時には骨盤も縮む。
骨盤を縮めて、腹腔を硬く締めたままのイメージで膝は曲がりますか?
多分できないでしょう…
3:00~3:29
ボール(ゴムまりみたいなやつ)を床に叩きつけると、ボールの底面は必ず拡がり、上にバウンドするときに縮んでもとに戻ろうとするはずです。
3:30~終わり
ボールをイメージを残しつつ、骨盤底筋群の動きがわかりやすいのがジャンプ動作で…
着地では骨盤と同じように拡がる
跳び上がると骨盤と同じように縮みながら、上方向にも伸びる
では、もう一つ家を使って骨盤底筋群をたとえてみましょう…
上の絵の通りで、骨盤底筋群と骨盤は家の基礎となるべきものです。
そもそも豆腐の上に家は建たないのです…
また身体で特徴的なのは、横隔膜(屋根・天井)と胸郭(家の2階)を支える柱が脊柱しかないということです。
もし脊柱1本で胸郭と腹腔を支えるとなると大変そうです…
だから家の壁にあたる、腹筋・背筋群が必要になるのです。
このように、解剖・生理を勉強しながら上手くアウトプットできるように、常にネタ探しは日常生活の中で行うよう意識をしています…
色々と妄想、いや想像しながら生活してみると、結構面白いものだと改めて思います!
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参加のお申し込みは下記URLからとなります。
ご参加をお待ちしております!
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